2016年11月20日日曜日

ポルトガル音楽修行記録2016



2014年以来となるファド美術館
前回は観光客としてでしたが今回は修行のため
リスボンに到着してファディスタ津森久美子さんと現地合流
30分後にはすぐこちらへ向かいました。

ポルトガル音楽修行から無事大阪に戻って来ました。
10日間の旅でしたがもう何ヶ月も滞在しているかの様な濃密で刺激的な毎日でした。
9月の東京レッスンで初めてお会いしたアントニオパレイラ師匠との毎日のレッスン
ファドの女王として世界的に有名なアマリアロドリゲスさんの往年時代を支え
日本人には”異邦人”でお馴染みの久保田早紀さんとの80年代の現地録音でアントニオシャイーノさんとともにポルトガルギターを弾かれています。

もうご高齢ながらもファド博物館にてファドの魂を受け継ぐポルトガル人のみならず
日本人、世界各国の若い人たちの育成に力を注いでいます。
技術以上に普段の生活(生き方)から滲み出る愛の深さを感じ最終日には涙が止まりませんでした。
この人に会えると思っただけでこの旅の始まりは興奮の連続でした。


今回の旅の記念すべき一食目
美味しいキッシュにサラダをつけてくれました。



ホテルはインテンデ駅のすぐ側にあり
気さくなスタッフの方が好きな部屋を選んでと言われたので
バルコニーにつながっている大きな部屋を選びました。
(これでも一人分の宿代です。だいたい相場は都内のカプセルホテル料金並みです。)
ポルトガル料理はとても美味しいのですが修行の身分なので毎日外食というわけにはいけません。
ポルトガルはヨーロッパなの中でも物価が安く
スーパーには地中海性気候の太陽をいっぱい浴びて育った野菜やお魚、お肉が
とても安く売られているのでこれは自炊しないわけにはいけません。
なので宿を選ぶ際には自炊の出来るキッチンがついてることを必ずチェックしています。


リスボン大聖堂
ヨーロッパは日本よりもとても陽射しが強いのでサングラスが必需品です。

ジュリオレゼンデさん、セルジオコスタさんを始め世界各地で活躍されているたくさんの素晴らしいアーティストの方々の演奏を間近で肌で感じながら時には同じステージに引っ張ってくださりギターラを弾かせて頂きました。

ステージを前に緊張の面持ちのヤノ






セルジオコスタさんと津森久美子さん


リスボンのアカッシオさんの工房にてギターのメンテナンスをしてもらっていると
偶然お会いしたセルジオさんに弦の張替えを学びました。
セルジオさんは津森さんの昔からのお知り合いで

現在はルーゾというリスボンではとても有名なファドハウスの専属ギタリストです。
各公演ひっぱりだこのため毎日演奏をされています。
弦は2週間に一回ここで張り替えるそうです。
工房のオーナーのアカッシオさんとのセッション
ファドロペスの生演奏が聴けました!

手馴れた手つきで弦を張り替えるお二人
工房には様々なギターが並んでいます。


この数日後にアテガマシャードというファドハウスでセルジオさんと共演
稽古をつけていただき
夜の部ではマルコロドリゲスさんのライブにも招いていただきました。
マルコさんは今年のラテングラミーにノミネートされた歌手の方で
一見こわもてなのですがとても礼儀正しく
「遠い日本で我々のポルトガル音楽を演奏してくれてありがとう!」
と感謝の言葉を自ら伝えてくれました。
次回のショウに是非ギターを弾きに来てと言ってくれたのですが帰国の折かなわず
次回行くときは是非共演出来るように精進します。


ベレンで食べたナタ
日本ではエッグタルトとして有名です。
秘伝のレシピで焼き上げられたナタはとても香ばしく柔らかい甘さで
連日超満員のお店なのも頷けます。

去年東京の公演を観に行ったジュリオレゼンデさんとの再会
自宅に招かれマネージャーのアナさんが作ってくれたポルトガル料理を頂きました。
ジャガイモとバカリャウ(たらの塩干し)がぶちうまかったです!
そしてこの日の夜にポルトガルでのデビュー戦となるライブに津森さんと一緒にゲストとして呼んで頂きました。
レゼンデさんありがとうございます!


アマリアさんのお家にも初めて訪れました。
係員の方に全ての部屋を案内してもらい
ライブ映像で観たことのあるステージ衣装や装飾品が並び
店内にはアマリアが歌うBGMがかかっているので
彼女がすぐ隣の部屋で歌っているようなそんな光景を思い浮かべてしまいます。 

ファドの聖地アルファマのモウラリア通り
この奥にあるファドハウスでエルダー・モウティーニョさんのライブを観ることが出来ました。
ポルトガルギター伴奏はアントニオパレイラさんの息子さんのリカルドパレイラさんでした。



最終日の公演での記念ショット


ポルトガルの景色はどこを切り取っても絵になります。

急なツアー同行にも快く受けてくださった津森久美子さんありがとうございました。
この経験を活かしてさらに精進します!


帰りの空港へ向かう電車でも思わず涙がこぼれてしまいました。
この旅ではたくさんの人に出会い
たくさんの縁がつながって
まるで物語を見ているかのようにドラマティックで
ひとつひとつが自分の中に刻み込まれていきました。
またこの場所で皆さんと再会出来る事を楽しみにしています。
この旅で何百回と言ったであろう唯一話せる言葉で締めくくります。
Muito Obrigado!












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